トラック運送業界 脱炭素化

こんにちは。東京都立川市にあります全国特車ネット東京です。

みなさん、「脱炭素化」という言葉を最近よく耳にしませんか?

ニュースや企業のホームページなどで、よく見かける気がいたします。「脱炭素」「カーボンニュートラル」といった言葉です。

地球温暖化などの原因になっている二酸化炭素などを削減して、持続可能な環境にしようとする取組みのことだそうです。

世界では123か国とEUが同じ目標を掲げています。目標とは「2050年までに排出と吸収を合わせて実質ゼロにします!」というものです。

もちろん日本も同じ目標を掲げています。

さて、トラック運送業界で脱炭素化に関わっていることはなんだと思われますか?

全日本トラック協会が作成した資料から、いくつかご紹介させていただきます。

全日本トラック協会様、情報源をありがとうございます。

エコドライブの推進

全日本トラック協会では、トラック運送業界の脱炭素化の取り組みとして、「新・環境基本行動計画」を策定されました。

対策のひとつとなっているのが、エコドライブの普及促進です。エコドライブの徹底と、燃料管理手法の確立をし、すべての車両の燃費改善に努めます。と基本指針に定めています。

天然ガストラック(CNG)

CNGトラックは早くから期待されていましたが、近年の新規登録台数、スタンド数ともに減少傾向にあります。

また、ディーゼル車に比べて車両の価格が高いため、導入するための公的補助が期待されます。

ハイブリッドトラック

乗用自動車ではかなり普及しているハイブリッド車ですが、トラックでもようやく普及が始まっています。ここ数年は順調に増加しています。

25トン以上の大型ハイブリッドトラックも現れ、今後の長距離輸送での活躍が期待されています。

出力等の運転性能、静粛性、環境性能、保守性能等についても、一定程度の評価がされているとのことです。

電気トラック

メリットは、環境性能の高さと、従来車との遜色のない動力性能です。

ただし、現在のところデメリットも多くなってしまい、改善が望まれます。

【デメリット】

1.車両価格と充電設備費用が高額である。

2.重いバッテリーのため、積載量が犠牲となってしまう。

3.充電時間が長時間必要である。

4.充電ステーションが増えつつあるが、トラック向けのスペースは限られている。

燃料電池トラック

国内外の車両メーカーが実証実験をして、課題の洗い出しをしている初期段階だそうです。

想定は、小型商用車ではコンビニ輸送、大型商用車では幹線輸送としています。

水素を燃料とするため、水素ステーションの設置が必要になってきます。

こういったステーションの建設コストなども、低くなることが期待されています。

次世代自動車に対する補助制度・税制優遇

現在では「エコカー減税」、「環境性能割」といったものにより、次世代自動車本体の税率が非課税または低率となっています。

今後は「炭素税」や「自動車走行税」といった税制の導入も検討されています。

しかし、次世代自動車の普及を進めるには、減税と手厚い補助制度が不可欠であると、資料では述べられています。

次世代自動車への期待と、普及に不可欠なものとは

環境性能が良いことは素晴らしく、脱炭素化に大きく貢献できます。

しかし、導入や維持に大きなコストや負担が強いられてしまうと普及は難しいでしょう。

1導入費用や、メンテナンスコストが手の届く範囲であり、

2.充填や充電の設備が十分で使いやすく、車両の操作や整備もしやすく、

3.十分な積載量が望めて、また耐久性が高いこと

このようなことが強く求められます。

また、中古車市場の形成も望まれます。

トラック運送業界が脱炭素化において望むこととは

トラック運送業界では、2050年までにカーボンニュートラルを達成する目標については賛成されているとのことです。

そのために必要なこととして、

・次世代車両の価格低減

・燃料充填(充電)スタンドの設置増加と燃料の低減

・次世代車両導入へのインセンティブ拡充(税制度、道路利用料等々)

が挙げられます。

これらを現実のものとするため、政府には制度の拡充と普及に向けての対策を望みます。

今回は、トラック運送業界における脱炭素化について、全日本トラック協会の資料をもとに説明させていただきました。

読んでくださってありがとうございました!